名大生の稀覯本日記

月に30~70冊ほど本を読むド暇名大生による、気まぐれな書評ブログです。

科学とはなにか① ~心理学は学問、占いは学問じゃない⁇~ 知識ゼロシリーズ

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科学は紳士のスポーツだ。

 

 

 

こんにちは。

 

新シリーズ?「知識ゼロの人のための入門記事シリーズ」、略して

 

「知識ゼロシリーズ」、始まります‼

 

 

 

1.なんで書こうと思ったか

 

ちょっと昔の話ですが、以前政治の記事を書いてみました。全部で3本です。

5分でわかる今回の衆院選 ~前編 衆院解散まで~ - 名大生の稀覯本日記

5分でわかる今回の衆院選 ~後編 衆院解散と、今回の選挙の見どころ~ - 名大生の稀覯本日記

5分でわかる今回の衆院選 番外編 ~結果と、今後について~ - 名大生の稀覯本日記

 

 

そしたら、ものすごい好評でした。自分でも想像してなかったくらいに。

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PVは、以前一日100PVで大喜びしていたのに、突然一日600PVくらい行きました。

大学だけでなく、高校の友達からも評判をいただきました。

なかには、

 

「これから、政治に興味を持とうと思った‼」

「なんとなく今回の衆院選の状況が分かったから、選挙に行った‼」

 

などの嬉しい意見も。ほんとに、書いてよかったと思いました。

 

 

 

また、こんな意見もいただきました。

 

「こういう記事、他にも読みたい‼」

 

 

確かに、僕は青春を読書にささげたと言っても過言ではないほどの読書好き。

人さまがそれで喜んでくれるのなら、本望だなぁ、と思ったのでした。

 

というわけで、このシリーズを始めてみようと思ったのです。

 

 

 

2.占いと心理学は、どう違う?

 

今回は、「政治」とは打って変わって、「科学」の話をしようと思います。

「科学」といわれてよく分からなければ、「学問」と読み替えてもらっても構いません。

 

たぶん、「政治」だとか、一個前の記事の「文学」に比べれば、これらの言葉はイメージしやすいのではないかと思います。

 

 

では質問します。

 

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占いは科学扱いされないのに、心理学が科学扱いされるのはなんでですか?

 

 

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人の心を分析する、っていう点では、これら二つは一緒ですよね。

なんでじゃあ、占いは皆さんインチキくさいと思うんですか?

カウンセラーは、なんでインチキくさくないと思うんですか?

 

ちょっと考えてみてください。

 

 

 

 

3.ヒント プロレスとケンカ

便宜的に、科学っぽいけど科学の扱いを受けていないようなものをまとめて、ニセ科学と呼ばせてください。

 

 

では、いったんヒントを出しましょう。

科学はプロレス、ニセ科学はケンカと一緒なんですね。

 

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プロレスもケンカも似たようなものですよね。どう違いますか?

 

 

 

え?よくわからない?

では、両者の終わり方に注目してみてください。

プロレスって、どうなったら終わりますか?ケンカって、どうなったら終わりますか?

 

 

 

さぁ、占いと心理学の違いはピンときましたか?答えを修正してもいいですよ。

 

 

では、答えが整った方は、続きをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

4.正解発表

 

はい、それでは答えです。

 

プロレスって、どうやったら終わりますか?

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プロレスは、レフェリーがカウントをし、10に達したら終わりますよね。

つまり、こうやったら終わる、こうなったら負けという線引きがはっきりしています。

 

 

 

対してケンカ。

これは、終わりが決まっていません。

例えば、最終的に口ゲンカになったとします。

 

口ゲンカって、どうなったら勝ちですか?どうなったら負けですか?

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思いつきませんよね。例えばあなたが、相手にまくしたてられたままそのケンカが終わったとしても、言い分に納得できなければ、負けだとは思わないはずです。

 

つまり、こうなったら終わり、こうなったら負け、というルールがハッキリ決まっていないのがケンカの特徴だということになります。

 

 

じゃあ、これが心理学と占いにも当てはまるというのはどういうことなのでしょうか。

 

つまり、心理学は、

ある実験をして、A理論に合わないデータが出たら、A理論が間違っていると認める

ということなのです。

 

 

 

 

 

分かりづらいですね。ちょっと、天文学者にご登場願いましょうか。

 

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プトレマイオスさんに来ていただきました。

彼は、天動説、という理論を唱えました。

 

 

 

ちょっと、天動説が出る前の人々の気持ちを想像してみましょうか。

 

「おぉ~、よーく見たら星とか惑星って、動いてんなぁ。どう動いてるかはわからんけど。」

 

とまあ、こんな感じでしょう。

 

 

そこで、プトレマイオスが現れて、「多分こんな感じじゃね?」と説を提案したのです。

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見てください。ど真ん中に地球があります。これ、つまり、

 

神が作った世界なんだし、地球が宇宙のド真ん中にあるっしょ‼

 

とまあ、こういう理屈ですね。

 

 

でも、これだんだん評判が悪くなってきます。というのも、これを採用するとなると、いろいろ説明できないことが多いのです。

でも、それを何とか説明しようと思うと、補助線を大量に引いて、無理くり説明せざるを得なくなります。

 

 

 

そこで現れたのが、この男でした。

 

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コペルニクスさんです。

彼は、地動説を唱えました。

 

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地動説というのは、

 

いや、これ、太陽中心って考えたら、補助線全然いらんやんけ‼

 

ということです。そして、今もなお、この地動説が採用され続けています。

 

 

 

 

この例で何が言いたかったかというと、

 

よく分からない現象が起きている

  ↓

とりあえず仮説を立ててみる

  ↓

うまくいかなかったら、よりよい仮説を考えてみる

 

 

という動きがあったわけです。

 

 

さて、心理学のよくわからなかった表現のところに戻りましょう。

先ほど僕は何て言ったかというと、

 

つまり、心理学は、

ある実験をして、A理論に合わないデータが出たら、A理論が間違っていると認める

ということなのです。

 

 

って言いました。

 

これで言わんとすることが伝わったでしょうか。

 

天動説でうまく説明できない現象がある、というのは、「実験したら、理論に合わない結果が出ちゃった」に相当します。

 

その時、

 

その理論をうまいこと適当に帳尻を合わせるのではなく、

それが間違っていたと認め、新しい仮説(理論)を考える

 

これが、科学だと、そう言いたかったのです。

 

例えば、プロレスで、10カウントとられた後に、

「俺はまだやれるぞー‼さあ、勝負再開だー‼」

と言ったらどうでしょう?

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それはナシですよね。負けた(ルールに合わない)時に、ルール(仮説)を都合よく曲げるのではなく、負けを認めるというのが、スポーツマンシップというものです。

 

科学は、それと同じように、潔く負けをまとめる、紳士な営みなんですね。

 

 

 

 

 

じゃあ占いが科学になれない理由はなんとなくわかりましたか?

 

占いは、負けのラインがしっかり引かれていないのです。何をもって負けなのか、よくわからない。

 

 

 

例えばあなたが占いに行って、

「君には悪運の手相が出ているから、今後大きな不幸が起こる」と言われたとします。

 

でも、一週間待ってみて、何も起こりませんでした。

 

あなたは占い師に聞きます。「不幸なことは起きませんでしたよ」

 

でも、占い師は

「今後とは一週間なんて短い期間じゃない。もっと待ちなさい」

「実は気付いていないだけで、もう起きているんだよ」

「あの時には出ていなかった、強運の相が出ている。それではねのけたのだ」

「あのあと、風水に気を使った配置にしたでしょう。あれで悪を除けたんです」

「私が最後に悪を祓ったのだ」

 

なんとでも言えるわけです。

 

これは、負けた後でも負けを認めず、いくらでも勝負を続けられるケンカにそっくりじゃないですか?

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というわけで、負けのラインが決まっていないので、占いは現代では科学の仲間には入れてもらえていない、というわけです。

 

 

 

 

 

5.まとめ、そして次回予告…

 

 

というわけで、結論をまとめておきましょう。

 

 

科学   …こういうデータが出たら、理論は間違っている、と認める

ニセ科学 …データが理論と違っても、なんとでもできる

 

 

こういう違いがありました。

 

 

ここでみなさん、

「あれっ?」   と思いませんでしたか?

 

 

 

 

科学って、自分のことを間違ってるって認める?

 

ってことは、いま習ってることも、間違っているかもしれない?

 

 

 

まさかね~。

 

 

 

はい、そのまさかです。

 

 

第二弾に続く。

 

 

(面白いと思ったら、拡散してくださると喜びます。)

 

おまけ.参考文献

 

主に以下の本を参考にしています。

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「99.9%は仮説」(竹内薫 光文社新書

 

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「「科学的思考」のレッスン」(戸田山和久 NHK出版新書)

 

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「哲学的な何か、あと科学とか」(飲茶 二見書房)

 

 

よかったら読んでみてください~!

 

 

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)

 

 

 

「科学的思考」のレッスン 学校では教えてくれないサイエンス (NHK出版新書)

「科学的思考」のレッスン 学校では教えてくれないサイエンス (NHK出版新書)

 

 

 

哲学的な何か、あと科学とか

哲学的な何か、あと科学とか